2024年3月27日水曜日

【ツインレイを知るための創作作品①‐1】村上春樹『1Q84』


現在の私は、〝脱ツインレイ概念〟および〝反ツインレイ市場〟の立場をとっています。【ツインレイを知るための創作作品】シリーズは、四年ほど前に記したものです(2024年3月現在)。「ツインレイ」という語とそれをめぐる喧騒に疑念を抱く方たちに、ぜひ読んでいただきたいと思います。その頃よりも考えが変化している部分もありますが、「ツインレイ」の根幹には〝真の自己実現〟がある(そして、いずれその過程には、前世・過去世やカルマの問題が立ちはだかる)というスタンスは変わっていないと思います
 ※記事によっては、現在の考えとして補足の説明を加えたいと思います。

 「ツインレイ」とは、かつてはひとつの魂であった一組の男女で、一人の人間に何人かいると言われているソウルメイトの中でも、その頂点をなす究極的な関係にあり、「魂の伴侶」と呼ばれたりもしています。

 そんな得体の知れない“概念”(←と言っていいのかも不明)について、創作作品を通じてメルマガ読者の皆さんに理解していただこうというのに、いきなり世界的に有名な小説家の作品で驚かれましたか?

 確かに、「ツインレイ」のブログや動画をそれなりに検索して“研究”(笑)してきた私なのですが、この作品を「ツインレイ」と結び付けている人を見たことがありません。

 「ツインレイ」の情報はとてもあいまいです。

 その理由として、「ツインレイ」情報をネットであげている人たちは圧倒的に女性が多く、ベタベタな自分の体験の記述であるだけならまだしも、その核心と言える部分の説明がおおいに感覚的で抒情的です。言語による論理性を得意とする私には、“そんな稚拙な語彙ではわからんぞ!”と、まったくもってそれらが理解不能という“弱点”があります(苦笑)。

 (とはいえ、ネット上でそれらを見つけることがなければ、自分に起きている現象が何かは全くわからなかったであろうことを断っておきます。感謝。)

 しかしそれは一方で仕方がないことなのです。「ツインレイ」は、頭で考えてもまるでわからない代物であることや、普遍性はあるものの非常に個別的な体験に基づくということが、問題としては本質的なところだと考えます。

 さて、実を言うと『1Q84』は「ツインレイ」という言葉を知る前に読み終えていました。かつての私は村上春樹などまったく読まない人間でした。しかし、高等学校の教科書に載っていた短編が面白かったので、それまでに短編集を一、二冊読んでいました。

 地方都市にいる時に何を思ったのか『ねじまき鳥クロニクル』を読み、思った以上に面白かったので、だったら『1Q84』も読んでみるかくらいのノリでした(このあたりのいきさつはまた別の機会で書きたいと思います)。

 読んでみると、『ねじまき鳥クロニクル』と『1Q84』には、集合的無意識、夢、生まれ変わり、パラレルワールドといった、私が10代の時から心魅かれるテーマが盛りだくさんでした。ーー面白くないわけがなかったのです。
 ※集合的無意識…個人的な経験を超えた、人類に普遍的にある無意識。われわれの心の深層には、われわれの祖先の経験したものが遺伝してきているとする考えによるもの。ユングの用語。

 しかしながら、『1Q84』においては主人公の男女、天吾(てんご)と青豆(あおまめ)が10歳で出会い、すぐにも別れ、20年もお互いを忘れることなく、最終的にはわけのわからない力に導かれるかのように、時空を超えてまで結ばれようとすることが不思議で仕方ありませんでした。

 「ヘンな小説」

 そう思いました。これは多くの人も指摘しているのですが、『1Q84』は作者がオウム真理教事件にインスパイアされた小説で、「大きな物語」に呑まれる私たちの危うさというものを小説の前面に出しておきながら、最終的には「大きな物語」は解決することなく作品は終わるのです(その点で消化不良を起こす感じです)。

 しかし、私にとってはそれ以上に、天吾と青豆が、2人が最初にいた世界とも、『1Q84』の世界ともまた違う異世界にすべり落ちてしまったかもしれないという一抹の不安を持ちながらも、もう決して離れまいという結末(「小さな物語」と作品世界では呼ばれるようですが……)の方が、“謎謎謎”でした。

 しかしながら、今ならわかります。これが実は「ツインレイ」の本質であるような気がするからです。

 (次につづく)

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