2024年5月9日木曜日

読了したから何かが起こると期待するのは違う


 前回、自分の身にに起きた意外な出来事について、その件について相談をしていた人からこのように言われたと記しました。

 物事には順序があって、取り組みの最初はやはり1、2、3というまっとうなステップを踏む必要があるのですが、それに必ず取り組むことで、4、5の段階で思いがけない展開となることがあるということでした。

進んでないわけではない

週末起業から始めて副業や自費出版への支援に至るまでには継続あり | 輪廻する魂の「物語」〜くり返す前世が終わりを迎える時〜 (szsymphony.net)

 前世・過去世の浄化をしていただいている方から、ある古神道系の書籍を毎日読むように言われました。その理由も何もまったくわかりませんでしたが、先達が言うことなのだからと従いました。

 (この時大事なのは、そうするように言った人間の懐に無駄にお金が入るようなことを勧めてきてないかということです。私としては、それがひとつの判断基準になっています。数年前に詐欺まがいの起業塾で痛い目に遭った自分は、その主催者の顔つきや物言いなど、自己中心的で他者を嘲笑するようなあり方との比較もしています。)

 さて、読み始めたその書籍は意味不明な内容の上に、それなりに分量もあり、毎日読み進めていたものの時間がかかりました。それでも、約半年かけて昨日すべて読み終えました。そして、本日から二巡目に入ります。

 その後状況が変わり、今現在は読むのをやめています。これについては別のところで言及するかもしれません(しないかもしれません)が、こちらで書くのはやめておきます。

 〝それで、何か起きましたか?〟という質問がありそうですが、答えは〝いいえ〟です。何か起きることを期待して取り組んできたものではありません。

 ふと思い出したのは、兼好法師の『徒然草』です。学校の古文の授業でも習うことが多い話でご存じの方も多いと思いますが、筑紫の「なにがしの押領使などいふやうなるもの」が「万(よろづ)にいみじき薬」というので、長いこと毎朝大根を二個ずつ焼いて食べていたという話です。ある日、「なにがしの押領使」の邸の警備が手薄だったところを狙って、敵対する人間たちが押し入ります。主人が危機的な状況に陥ったその時、「兵(つはもの)二人」が命がけで彼を助けます。その二人の顔に見覚えがなかった「なにがしの押領使」が素性を訪ねると、その二人は〝長年あなたが良いと思って食べてくださった大根です〟と言って消えたというのです。

 「深く信をいたしぬれば、かかる徳もありけるにこそ。」

 中学生で初めて初めて習った時からこの話は好きでしたが、不思議な話だからという面白さしかありませんでした。しかしながら、年をとって、人間存在に対する認識が変わりつつある今は違います。「なにがしの押領使」さんも、1、2、3を100とか1000とか10000になるまで続けていたことを述べている話なのだと思います。

 100や1000や10000が来るのはいつなのかといったことを期待するのではなく、ただ「信」の心を持って1、2、3……を積み重ねていくことが、現代人には欠けているのではないでしょうか。

 ※引用したのは第六十八段になります。

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