「頂き女子」という言葉から受ける不快感

　最近、そのものの本質はかなり深刻であるにもかかわらず、軽い言葉が用いられていると感じる言葉が少なくありません。そのひとつに「頂き女子」があります。

　この言葉は、いろいろとツッコミたいところがあります。まず、これに限らないのですが、「女子」って何だよ……といつも思います。辞書を引けば単に「女性」の意味もあるのですが、どうにも〝若さ〟の押し売り感が否めない以上に、〝幼さ〟ゆえの〝悪意のなさ〟を強調するようで、不愉快な印象を受けます。

　そして、「頂き」という語です。基本的には「もらう」の謙譲語なので敬語なのですが、「頂く」だと「はからずの自分のものになること。」〔広辞苑〕の意味がありますので、対象の男性にしている行為とは裏腹の〝悪意のなさ〟アピールに反吐が出そうになります。

　ただ、こうした「頂き」行為をしている「女子」には、どの程度、それが犯罪に相当し、時には相手の心を傷付け、恨みすら買うことがあるということを自覚しているのかが気になります。

頂き女子

読み方：いただきじょし
別表記：いただき女子

下心のある男性と懇意になって適当な口実で男から金を無心する女のこと。頼られたい・甲斐性があるところを見せたい・あわよくば男女の仲になりたい、という男の恋心や下心を、金儲けに利用する。マイルドな印象の言葉ではあるが実態は犯罪（詐欺罪）である。しかも十中八九まで脱税している（納税の義務を果たしていない）。

（2022年3月5日更新）【実用日本語表現辞典】

「頂き女子(いただきじょし)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書

　上記の引用もですが、「頂き女子」のマニュアルまで作って裁判となった女性は、〝詐欺じゃないと思ってた〟と発言したそうですし、本人が殺されてしまったために真相は不明なところがありながらも、恨みを買って殺されてしまった女性もいます。

　物事の本質をとらえていた言葉が、何らかの意図によって変えられてしまうという現象は、今に始まったことではありません。しかしながら、「頂き女子」のようなライトな感覚の言葉で、結果的に自分の身心を貶めるような行為へのハードルが下がり、ためらったり立ち止まったりする瞬間すら持つことがないとしたら、たかが言葉といって見過ごせない危うさを覚えます。

　高い能力をお持ちのチャネラーの方が、今年に入って常々、〝丁寧な言葉を心掛けてください〟とくり返されています。魂の格を高めるために必要だということです。言葉とそれに紐づいた行為と精神といったことに限っても「二極化」の真実味を実感するのです。

二極化問題2024ー私の場合、あなたの場合ーhttps://zarara1111.blogspot.com/2024/04/blog-post_18.html