人生は良くも悪くも自己責任

                             

　私のこれまでの人生は、人間関係における緊張で毎日が困難でした。しかしながら、人が独りでは生きていけない以上、人間関係で神経がすり減るのはどうにもならないことで、我慢しなければならないと考えていました。ただ、そう諦めながらも、不安と怒りを拭い去ることができませんでした。

　どういう経緯でその考えに至った（あるいは、知った）のかは忘れてしまったのですが、これに一つの解決がもたらされたのは、つい最近のことです。ーー私を救ったのは、〝その人の問題はその人自身で解決するしかなく、他人は関わることができないのだ〟という考えでした。

　おそらく、前世・過去世のことを深く学び始めた時に、現世で起きているすべてのことが、その人その人が持つカルマによって起きているのだとしたら、自分には関係ないことであると割り切れたのだったと思います。逆に言えば、自分に起きている望ましくない出来事のあれこれも、〝自己責任〟であるということで、受けとめるしかないということでした（前世・過去世のヒーリングをしていただいている方からも、不当な扱いを受けていると感じる時には先に謝ってしまって、進んで攻撃を受ける方が早く終わると聞いたことがあります）。

　あらためてなぜこんなことを記したかというと、ヒーリングを習って家族のために毎晩そのエネルギーを送っているにもかかわらず、当の本人は体調も気分もあまりすぐれないと述べているからです。そうは言うものの、私から見ると、本人が今までかえりみることのなかった自分自身の健康や人生に向き合っているのを感じています。ーー要するに、他の家族や環境のせいだと思っていたあれこれが、自分自身が内に抱える問題が投影されているだけだということに、やっと気づいてもらうことができたのではないかと感じるのです。

　先には、家族の件を霊力の高い方に相談したところ、問題の解決は無理だろうと言われてしまっていました。しかしその後、私の頑張りで状況が変わってきたと言われました。もちろん、私が家族の問題を解決しているわけではなく、ヒーリングを施している家族に対して自分たち自身の問題に向き合おうとする働きかけができた（やっとそのスタート地点に立ってもらうことができた、自覚を持たせることができた）ということなのだと思います。

　この人生だけで考えれば、原因は他者や環境にあるとしか見えません。しかしながら、無意識の中には前世・過去世における解決しなければならない問題が潜んでいて、私たちはそれに気づいて自己責任において取り組む必要があるのです。ーーそう思えば、人間関係での悩みは自分自身の至らなさゆえに起きるのであり、あらためるべきは自分の思考や感情、態度であると気づき、無駄なことに神経をすり減らす時間などないことに気づくのです。