貨幣経済恐るべし

 　　　　　　　　　

　YouTubeで溜めに溜めた「後で見る」動画を整理すべく、その中でもそこそこの数を占めていた岡田斗司夫さんの切り抜き動画を視聴しています。そして、前回は本ブログに関連すると思われた話題をとりあげました（場所を取らない動画は、本の積読以上に〝いつか視るから〟と放置しがちになると実感しました。見るなり聞くなりして（しっかり消費して）、このようにアウトプットまでしたところでやっと、理解ができて知識となるのだとあらためて思いました）。

感情の裏に潜むもの
https://zarara1111.blogspot.com/2024/06/blog-post_4.html

　今日の朝に視聴した動画は、猿に対する実験で明らかにされた、貨幣経済の恐ろしい真実です。

　サムネイルに動画の要点がわかりやすく記されていて感心しますが、何より、岡田斗司夫さんの話はおもしろくて、とてもよく頭に入ります。

　さて、実験に使われサルは「オマキザル」という、社会性の高いサルだということです。人間社会の貨幣に見立てた「トークン」と一定の果物との交換により「貨幣」の概念を理解したサルたちは、時間を決めた〝バーゲンセール〟に群れをなしたかと思ったら、人類最古のビジネスである〝売春〟をするサル（雌ザル）や、キュウリを「トークン」にできないかと試行錯誤するサルまで現れたということでした。

　そして、「トークン」によって、オナガザルの社会はすごい勢いで崩壊したというのです。

　それに続けて岡田斗司夫さんは、「不公平実験（ノーフェア実験）」と称する実験について話を展開していきます。二匹で一組にしたサルに、最初は同じようにキュウリを与えるものの、しばらくして、一方にはサルたちの好物であるブドウを渡し、もう一方にはキュウリを与えます。これを続けると、キュウリを与えられ続けたサルはキュウリを拒否し、怒りを爆発させたというのです。サルたちにも「公平」の概念と、公平に扱われないことに対する怒りがあるのです。

　このあと、「シャーデンフロイデ」の概念が登場して、サルと人間の違いが説明されていきますが、簡単に言うと、「みんな」といった抽象概念を作り出した人間は、目の前にいる人間以外のことであっても、「平均」との比較をして苦しむことになったのです（サルは、ペアになった目の前にいるサル以上のところは理解しないそうです）。

　加えて人間は、公平ではないところで得をしている者が罰を受けることに対して、喜びを覚えます。これが「シャーデンフロイデ」です（動画は切り抜きなので、ここまでで終わっています）。サルと人間との違いを説明した後半部分も興味深いですが、こちらは後々機会があれば触れるということで、今回は貨幣経済の実験部分のみで、考えたことをお伝えしたいと思います。

　前世・過去世の手放しがたいカルマの一つにお金（経済的な問題）があります。おそらく、スピリチュアル方面でも、お金に縛られない生き方を奨励する方向が示されていることが多いのではないでしょうか。お金への執着、不安が解消しなければ、真の自己実現の道へ入っていけないことは、私も体験しています。時間はかかったもののそれを解消したことで、長く続けた仕事を辞める決心もできましたし、本当はこういうことをしてみたかったのだとずっと願っていたことを、ひとつひとつ取り組む時間と意欲を得ることもできました。

　しかしながら、いまだ私も含め、人間はお金の奴隷のようになってしまっています。本当に、そんなにたくさんお金は必要なのでしょうか。どうして、たくさん持っている人が分かち合うということができないのでしょうか。〝そうしろ〟と命じているのではありません。先ほど、「スピリチュアル方面でも、お金に縛られない生き方を奨励する方向が示されている」と述べましたが、最初は純粋にそう思って行っていても、お金が入るようになると変わってしまう人もいます（最初から法外な料金を取っている人たちもいますが）。

　理由はわかりませんが、それだけ逃れがたい、手放しがたい魔力がお金にはあって、それの力を利用して構造化したのが「貨幣経済」どとしたら、誰が何の目的でそんなことをしているのかはわかりませんが、お金をめぐっての事件やネガティブな心理は、輪廻転生を妨げるカルマとなって多くの人の前に立ちはだかっている気がしてなりません。